さようなら 渋谷東急東横店屋上遊園地
渋谷東急東横店の屋上遊園地が閉店するそうです。
記憶に残る風景が、ひとつ、またひとつと消えてゆきます。
以下は、2011年6月11日にmixiに書いた文章です。屋上遊園地閉園のニュースを読み、そこで遊んだ日のことを思い出していました。
妻と娘2人と、お中元を頼むため渋谷の東急デパートに出かけました。
妻がお中元発送の手続きをしている間、私と娘2人は売り場をウロチョロしていました。
みほ(当時2歳4ヵ月)が、商品の見本にちょっかいを出し始め、売り場をウロチョロするのも限界が来ました。
みすず(当時2ヵ月)は、抱っこヒモの中で、気持ちよさそうに寝ています。
デパートの中を見渡し、外に出られることに気づきました。これで少しは時間がかせげると思い、外に出ました。みほは喜んで走り出します。
娘が走り出した先には、遊技場がありました。
100円入れて、その場で動く乗り物
柵の中だけで動き回る、足でボタンを踏んで動かす乗り物
レール上をグルグル走る汽車や電車
初期のUFOキャッチャー
今でもこんな遊技場があるんだ
目に飛び込んできた光景に感動してしまいました。
みほが、電車の乗り物に乗って、レバーやボタンを楽しそうにいじっています。「これがいいの?」と言って、100円を入れてあげました。
グウォン グウォンと動き出す電車。動くとは思っていなかったみほは、恐がって電車から降りてしまいました。
無人で動き続ける電車…なんだか切ないです。
みほは、さっそく次の乗り物にのり、レバーやボタン・ハンドルなどを動かしています。
動かなくてもいいんですね。
それなりに楽しんでいる娘を見守りながら、昔懐かしいデパートの屋上の光景を眺めていました。今どきの商業施設にも遊技場はあるけれど、なんか雰囲気が違うなぁ。
自分が小さいころ、どこのデパートに連れて行ってもらっても、このような遊具場がありました。夢中で遊んでいたときのことを思い出していました。
感傷にひたっていると、お中元を頼み終えた妻が来ました。
「こんな遊技場があるなんて知らなかった!!」
渋谷東急に来慣れている妻も驚き、感動していました。
みすずを妻に預け、
みほに「これに乗ろう!」と声をかけました。
レールの上をグルグル走る電車です。
小さい頃、デパートの遊技場で夢中になって遊んでいた自分が、自分の娘と一緒に乗り物に乗っています。「ありがとう」…こころの中でつぶやきました。
そんなこと知らないみほは、やはり動く乗り物が嫌らしく、「もう降りる」と言い出しました。「これは途中で降りられないよ」となだめながら、止まるまで待ちました。
帰路、妻は言います。
「みほよりも、あなたの方が楽しそうだったね」
うん、とても楽しかったです
また行こうね