人と会い難し、今、すでに会う
昼食を終え、テレビをつけると、ちょうど「こころの時代~宗教・人生~」(Eテレ 本放送は毎週日曜日午前5時 再放送は毎週土曜日午後1時)を放送していました。
出演はサヘル・ローズさん(女優)。
イラン出身のサヘル・ローズさんは戦争で孤児となり養母に引き取られた。来日後、ホームレス生活やいじめを乗り越え、「今」を生き抜く。壮絶な人生と母への思いを伺う。
イランで戦争孤児となったサヘル・ローズさんは、養母と救いを求めて来日後も、壮絶ないじめやホームレス生活などの過酷な体験を重ねた。自ら命を絶とうとした時、母子関係に劇的な変化が生まれる。「生かされている意味」を考え続けて格闘してきた人生。難民地域など世界の子供たちを訪ね、自分が「今」を生き抜く「種」をまき、育てる旅を重ねる。次々と襲い掛かる現実を乗り越え生きる思いを聞く(2019年11月初回放送)
(番組ホームページより)
テレビの向こう側の人の人生や人となりを知ることは、あまりないけれど、たまたまつけた番組で、彼女の生い立ちを知る。
母国イランでは身寄りがなく、自分を引き取ってくれた母(養母ではあるのですが、彼女にとって本当の母なのです。だから “母”と記します)と共に来日。けれど、日本でもいじめや差別を受け続け、自分が生まれたことの意味、生かされている意味を問い続けて来られました。
自分のことを置いておいて、娘のことを第一に想い続けてきたお母さん。そのお母さんに育てられたローズさん。さまざまな体験、いろいろな人との出会いを経て、彼女は今、難民地域など世界の子どもたち、女性を訪ね、話を伝えています。
「前を見て生きてほしい・・・そのことを伝えに来たのに、私の方がみんなからもらうものが大きくて。伝えようと思ったら、たくさんのことをもらうんです」
難民地域で出会い、「前を向いて生きていこうね。また会おうね」と約束した子に、また会いに行くんだと語るローズさん。
出会いは、2度目が大事なんです。「また会おうね」と約束して、また会いに来てくれたら、それは約束を守ることになる、つまり、前を向いて生きていたら、大切な出会いがある、願いが叶うということの証でもある。だから、また会いに行くんだ。ストリートチルドレンだから、前と同じ場所には、おそらくいない。でも、探して、またあの子に会いたい、会うんです。
ということを語られていた彼女の姿が心に残りました。
私は「何のために生まれてきたんだろう」ってずっと思ってきたけど、今は本当に これは言える。
私は人と出会うために生まれ、そのために生かされている。
(番組ホームページより)
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