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2020年7月29日 (水)

私にとって「生きることと、○○は一体のものです。」と言えること(もの)は何か。そういうものを持っているか。

青春時代と呼ぶには

あまりに

重すぎるけれど

漆黒とは

光を映す色のことだと

岩崎航(わたる)さんの五行詩です。

岩崎航さんは、3歳で筋ジストロフィーを発症しました。

1976年生まれなので、今年で44歳。

人工呼吸器を使い、介助を必要としています。

少しずつ筋力が衰え、介助が必要となる体で、「自分にできることは何か」と考えるなかで、短い詩なら書けるのではないかと思い、詩を紡ぎ始め、五行詩に辿り着きました。

岩崎航さんは言います。「生きることと、詩は一体のものです。

文頭で紹介した五行詩は、私が初めて岩崎航さんの詩に出会ったときの詩です。

漆黒という、自分の立ち位置すら分からなくなる暗闇を、自分を閉じ込めるものではなく、光を映すものであると表現できる気づき。

病気のことを知る前に詩に出会ったので、この詩を生み出した人の背景にはなにがあるんだろう、何を背負っているんだろう…と想いました。

詩を書かれた方を調べ、岩崎航さんという方であることを知り、病気と共に生きていることを知り、出版されている本を買い、何度も読みました。

『点滴ポール 生き抜くという旗印』(2013年7月3日 ナナロク社より発行)より

あれからさらに二十年の歳月が経ち、僕は今、三十七歳になった。

病状は、一層進んだ。

あまりにも多くのことを失った。

思うことはたくさんある。

僕は立って歩きたい。

風を切って走りたい。

箸で、自分で口からご飯を食べたい。

呼吸器なしで、思いきり心地よく息を吸いたい。

 

でも、それができていた子どもの頃に戻りたいとは思わない。多く失ったこともあるけれど、今のほうが断然いい。

大人になった今、悩みは増えたし深くもなった。生きることが辛いときも多い。

でも「今」を人間らしく生きている自分が好きだ。

絶望のなかで見いだした希望、苦悶の先につかみ取った「今」が、自分にとって一番の時だ。そう心から思えていることは、幸福だと感じている。

岩崎航さんは、「生きているんだ!」と想いました。

ふたりの医師によるALS患者の女性への嘱託殺人のニュースを聞いたとき、岩崎航さんの顔が思い浮かんだ。

彼は、何を語るだろう・・・

などと思っていたら、BuzzFeedというサイトに、岩崎航さんへのインタビューが掲載されていました。

時間をかけて、しっかりと語ってくださっています。お読みください。

☆リンク

「BuzzFeed」命を選別する言葉にどう抗うか 詩人の岩崎航さん「私たちには今、人を生かす言葉が必要」

〇岩崎航さんの本 『点滴ポール 生き抜くという旗印』 『日付の大きいカレンダー』

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