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2020年6月 4日 (木)

トリアージ

新型コロナウイルスの感染拡大以降、「トリアージ」という言葉を聞くようになった。

「トリアージ」とは、「多数の傷病者が発生した場合に、傷病の緊急度や重症度に応じて治療優先度を決めること」。

つまり、「命の選別」ということ。

平時であればトリアージの必要性もないけれど、自然災害に発生により多数の負傷者が出た場合や、現在の新型コロナウイルスのような感染症が拡大した場合、医療の現場では「トリアージ」せざるを得なくなる。

医療従事者の方々も、「トリアージ」などしたくないはずである。それは、人命を救助したいという意志とは逆の行動なのだから。

それでも、医療の現場での人や物資が足りなければ、せざるをえなくなる。

そうならないために、私たちも感染拡大防止に努めなければならない。

医療の現場の方々に、苦渋の決断をさせてしまっていることを、知っておきたい。

けれど、「トリアージ」は医療の現場だけで起きていることではない。

 ☆

私たちは、自然とトリアージをしている。

こいつは生かしておく意味がないと、死を求む。

この人にはもっと生けていてもらいたいと、生を望む。

ひとつ一つの事柄は挙げないけれど、頭に思い浮かぶことが、誰にでもあるのではないだろうか。

他者(ひと)の死を求む私は、果たして 生きていていい私なのだろうか。

今、アメリカでは人種差別に根付いた暴動が起きている。

決して対岸の火事ではない。

意識的にせよ、無意識にせよ、私たちにもまた、人を分け隔てる心が根付いている。命の選別をしている。

そのこと自体 恐ろしいことなのだけれど、それが当たり前になってしまうことが、より恐ろしい。

トリアージする私は、トリアージされる私としても返ってくる。

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