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2020年3月18日 (水)

すべての自然災害は人災化する

2020年3月11日(水)

『東京新聞』「本音のコラム」 足元が揺れる 斎藤美奈子(文芸評論家)

私たちの足元は、どうやら十年に一度くらいの頻度で揺れることになっているらしい。ひと月前には、東日本大震災の追悼式が軒並み中止に追い込まれるなど誰も想像しなかったはずだ。
大震災の10年前、2001年には米国同時多発テロ、約20年前の1989年にはベルリンの壁崩壊で世界中が揺れた。そのたびに私たちは平常心を失うが、やがて記憶は風化し日常に戻る。
〈感染症の流行も「自然災害」である〉と石弘之『感染症の世界史』はいう。国際災害データベース(ED-DAT)は災害を気象災害、地質災害、生物災害などに分類しており、感染症は生物災害に含まれるのだそうだ。
〈感染症の流行と大地震はよく似ている。周期的に発生することはわかっていても、いつどこが狙われるかわからない〉
同書によると、1900年から2005年までの約百年で、洪水などの気象災害は約76倍、地震などの地質災害は約6倍、生物災害は84倍に増加した。災害一件あたりの被害規模も大きくなった。大地震にともなう東京電力福島第一原発の事故はそのもっとも忌まわしき例だろう。
大地震であれ感染症であれ、すべての自然災害は人災化する。だから戦争や政治的な動乱に似るのである。権力はそこにつけ込む。緊急事態だ非常時だという文言は魔の囁き(ささやき)。注意したほうがいい。

「ここ数年、毎年豪雨の被害がありますね」という言葉を耳にするようになった。
やはり、気象災害は増えている。

以前聞いた話で、地球上に住む生き物の絶対数というのは決まっているとのこと。ということは、例えば“人間”という特定の生き物が77億人以上も生息しているということは、その分他の生き物の生息数が減るということ。絶滅する生物がいるということ(じゃぁ人間が減ればいいのか!?って、そういう話をしているのではなくて)。あるいは、“人間”という特定の生き物が増えすぎたゆえに、数を減らす活動を人間自身がしている(戦争とか殺人とか差別とか)という考え方もできる。これらの説を否定する人もいるけれど、真偽は別として、「そういうことも考えられるかもしれないなぁ」と想うことって大切だと思う。
どうして自然災害が増えるのか? 自然のせいにするだけで終わったり、災害が起きたときに自然への畏怖心を抱いたり、自分(人間)の側の問題は考えない。見て見ぬふりをする。それゆえに、政治に利用されてしまう。政治家がなんとかいい方向に持っていってくれるだろう!!と。政治家だって、自然そのものを好き勝手にコントロールすることはできないのに。

自然災害を人災化させないために…と書こうとしたけれど、それも違うな。人災が自然災害をもたらしている側面もあるのだから。
なにか事が起こって、緊急事態だ!非常時だ!と騒いでしまうけれど、常に緊急事態、常に非常時という意識が必要なのではないだろうか。

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