« 落ち着いて(←あなたに言われたくない) | トップページ | 他者(ひと)と共にある私 私と共にある他者 »

2020年3月27日 (金)

人 為

2020年夏開催予定だった東京オリンピック・パラリンピックが、来年2021年への延期が決まりました。

これほどまでにコロナウィルスの驚異が世界中を覆うなか、オリンピックは予定通り開催する旨、IOC会長や開催国・開催都市の長は強気で語ってきました。その姿勢に対し、世界中のアスリートが「選手の健康のことを考えていない」と発信していました。

やがて、オリンピック・パラリンピックの、初の延期が決まりました。

「アスリートファースト」。選手が万全の体調・不安のない環境で競技に臨めるようにあってほしい。そのことは、誰もが願うことでしょう。

いつからだろう。「〇〇ファースト」ということが言われるようになったのは。「〇〇ファースト」を実際に行動として表わす その表わし方ははひとつだけではありません。

代表が決まっている選手・代表内定者・代表になるであろう実力の選手たちは(その選手たちに限った話ではありませんが)、およそ一年の延期により、体力的にも技術的にも精神的にもダウンすることでしょう。この、“2020年”開催のオリンピック・パラリンピックに照準を合わせて、早い方は何年も前から鍛えてきたのですから。

まだ「延期」が決まる前、その「延期」ということも、果たして「アスリートファースト」なのだろうかと思っていました。
このコロナウィルス渦中、国を超えて行き来することのリスクを、選手や関係者、観客にまでも押し付けていいものだろうか。結果、「延期」が決まり、喜ばれている方もいることでしょう。そういう意味で、今回の延期は、「アスリートファースト」を行動でしめしたひとつです。
けれど、アスリートとして最高のパフォーマンスを発揮する、魅せる、楽しむという面では、それが出来なくなったと嘆いているアスリートもいることと察します。

「あなたのためを思って」と口にするとき、それは“私”を中心に置いて言っています。

「アスリートファースト」と言えば聞こえがいいかもしれないけれど、誰もが納得すると思われがちだけれど、「この考え方こそ、この行動こそ、この内容こそ、アスリートファースト‼」という唯一の方法があるわけではありません。喜ぶ人もいれば泣いている人もいる。いえ、それぞれの人がいるのではなく、ひとりの人の気持ちの中に、喜びの気持ちとつらい気持ちが同居します。

「〇〇ファースト」というとき、〇〇のために最善の策を尽くすという意識も大事だけど、誰よりも〇〇自身の気持ちを揺さぶってしまうということを知っている方がいい。

オリンピックパラリンピックの場合、どうしても利権が見え隠れするので、地位の高い者、権力のある者が「アスリートファースト」を口にすると、白々しさや うさん臭さが付きまとうのだけれど。

« 落ち着いて(←あなたに言われたくない) | トップページ | 他者(ひと)と共にある私 私と共にある他者 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 落ち着いて(←あなたに言われたくない) | トップページ | 他者(ひと)と共にある私 私と共にある他者 »

フォト
2020年7月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
無料ブログはココログ