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2019年9月15日 (日)

ひとり一人の身に起きた事実

2019年9月13~14日
第11回 真宗大谷派ハンセン病問題全国交流集会 富山 に参加して

本年6月28日、ハンセン病患者への隔離政策により家族も深刻な差別を受けたとして国に損害賠償と謝罪を求めた集団訴訟の判決で、熊本地裁は国の責任を認めました。いわゆる「勝訴」と表現される判決が出て迎えた全国交流集会でしたが、お祝いムードなど微塵も漂っていませんでした。それも当然です。不当な隔離政策を受けたうえ、その方々だけでなく家族までもが差別を受け続けて“いる”事実が明らかになったのですから。

隔離政策という現実は、報道によって知ることができる。
けれど、誤った政策、誤解や偏見から生じる差別を被るひとり一人に、苦しみ悲しみ孤独といった事実がある。
その事実は、語られることがなければ、周りの者は知る由がない。
けれど、誤解や偏見で固まっている私たちが、果たして聞く耳を持っているだろうか。自分の受け止めが間違っていたんだと指摘されて、「私が間違っていました。私の誤解や偏見からつらい想いをさせていたね。ごめんなさい」と言えるだろうか。
現実は知ることが出来ても、事実はなかなか知り得ない。その事実も、一人ひとりの人生の中で実際に起きた悲しい事実。それがやっと、現実という殻を打ち破って事実として表出した。
つまり、悲しみ つらさ 淋しさが表出したということ。
私のことを知ってもらうために、私の悲しい過去・つらい過去・淋しい過去を話すだろうか。話せるだろうか。話したいだろうか。
そういう、話したくないことを話さなければならない、そんな状況に、私は回復者の皆さんを、そのご家族の皆さんを追い込んでいました。

現実を語ることはできても、事実を語ることは、覚悟のいること。
でも、語ってくださる方々のおかげで、事実を知る、感じることができます。ひとり一人の身、それぞれの家族に起きた事実を。

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