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2019年9月16日 (月)

偏見差別の克服→私たち一人ひとりの課題

2019年9月13~14日
第11回 真宗大谷派ハンセン病問題全国交流集会 富山 に参加して

国の隔離政策によって、ハンセン病回復者とそのご家族がいわれなき差別を受けてきた歴史がある。
2019年6月28日 熊本地裁が国の責任を認めました判決を報道で知ったとき、「よかった」と思うよりも、「知らないということの罪」を強く感じ、また申し訳ない気持ちに覆われました。
ハンセン病と診断された人々、その家族を、差別の目で見てきたのは、国と呼ばれる大きな実体なきものではなく、私の目。

国の言うこと、専門家の言うこと、権力を持った者の言うことに寸分の疑問も持たず信じることによって、どれだけ人を傷つけていることか。

隔離政策が為された当時、そのことを否定するだけの情報を得ることは難しかっただろう。けれど、ネットが普及し、情報が溢れているという今の時代においても、正しい情報を得るということは難しい。
そもそも、何が本当で何が嘘か分らない。自分が被害に遭わなければ、他の人のことはおかまいなし。自分の信じていることが間違っていた!なんて情報は知りたくない。そういう前提でネットを通して情報に接していると、情報は素通りしていく。
やはり、国や、大きな組織や、力を持った者に呑み込まれていくのだろう。

けれど、国が何を言おうが、たとえ病気の内容が伝えられている通りであろうがなかろうが、差別を受けていい人間(個人)などいるはずもなく、国策の正しい間違っているに関係なく、個が個を攻めることは、結局のところ攻めている者自身も傷つく。自分で自分を傷つけている。
6月28日の報道は、否、小泉首相が謝罪したときに既に、“私”は他者(ひと)を傷つけることを通して“私”自身を傷つけていた、という気づきをもらっていた。

今回の交流集会の基調講演で、黒坂愛衣先生(東北学院大学准教授)がお話の最後に

「偏見差別」の克服
家族の人々が、ハンセン病であった身内がいる事実につ隠さなくて済む社会を、どうやって実現できる?
→わたしたち一人ひとりの課題

と、お話くださいました。
小泉首相や安倍首相が謝罪をしたからといって、ハンセン病回復者の方々やそのご家族が、「私、ハンセン病だったんです」「うちの家族がかつてハンセン病を患っていまして」などと口にすることはできません。今でも必死で隠している方もいます。それは、偏見や誤解から差別の目で見る“私”がいるから。
偏見差別の克服は、国の仕事ではなく、私たち一人ひとりの課題なのです。

交流懇親会の場において、初めて参加された方とお話をしました。
その方は、「ハンセン病回復者の方々やそのご家族を、“差別を受けてきたかわいそうな方々”という見方をするのは違うと思うんですよ。そういう集会なのかな?とも思って参加したのですが、そうではありませんでした。黒坂先生が、“私たち一人ひとりの課題です”とお話しくださって、自分のこととして考える集会なんだっているのが伝わってきて、参加してよかったです」
と感想を語ってくれました。私も同じ思いです。そういう話し合いの場を持てて、とても嬉しかったです。

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