« 話し上手は聞き上手 | トップページ | 先往く人がいて、今の私がある »

2017年5月10日 (水)

どんな記憶も ことばにして・・・

たまたま手にした雑誌に、作家 江國香織さんのインタビュー記事が。
「人が最後まで個人所有できるものは、記憶と誇りだけ」
その記憶には、「いい記憶も嫌な記憶も」ふくまれていて、「等価値」。だからこそ覚えておきたいという言葉に惹かれました。
一時期、江國さんのエッセイを読みふけっていたなぁということを思い出しました。いい記憶も嫌な記憶も含めて。

(インタビュアー) 年を取るにつれて自由になっていく一方で、「死へのおそれは身近になる」と江國さんは言います。そんな日常を生きる支えになるものとは?

(江國香織さん)
 東日本大震災があったとき、最後まで個人所有できるものは、記憶と誇りだけだなと思ったんです。どんな人も、若い人もですけど、いつ何が起こるかわからないし、いつかは死んでしまう。そのとにきお金とか物とか何を所有していても、墓場まで持っていくことはできない。だけど、自分は愛した、愛された、とにかく生き抜いたということでも何でもいいんです。その記憶と誇りだけは、誰にも奪えないし、最後までその人のものだと思ったんですね。
 ということは、その2つがあるからこそ人は生きられるのかもしれない。だから、いい記憶も嫌な記憶もどっちも覚えておきたいし、余計に何でも言葉にしておきたいと私は思ってしまう。どんな記憶も、言葉に閉じ込めて物語にすれば、あるいは過去にすれば、安らかに思えるから。その意味では、いい記憶も嫌な記憶も等価値で大事なものだと私は思っているんです。
〔雑誌『ハルメク』(株式会社ハルメク発行)2017年3月号より〕


« 話し上手は聞き上手 | トップページ | 先往く人がいて、今の私がある »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 話し上手は聞き上手 | トップページ | 先往く人がいて、今の私がある »

フォト
2019年11月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
無料ブログはココログ