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2017年1月25日 (水)

自国第一主義

稀勢の里関、横綱昇進おめでとうございます。
新聞の見出しでは「日本出身」という肩書き(?)がつきまといます。「日本出身の横綱は19年ぶり」と。表現に違和感(気持ち悪さ)は感じませんか? どうして「日本人横綱は19年ぶり」と書かないのか?

昨年2016年初場所で琴奨菊関が優勝した際、「“日本出身”力士の優勝は2006年初場所の栃東関以来10年ぶり」と騒がれたものです。やはり「日本人力士の優勝は・・・」ではなく「日本出身力士の・・・」でした。

2012年の5月場所で旭天鵬関が優勝しました。旭天鵬関はモンゴルの出身です。しかし、旭天鵬関は2004年1月に日本国籍の取得を申請し、同年6月22日に日本国籍を取得して日本に帰化されました。法制上は(という言い方も嫌ですが)旭天鵬関は日本人なのです。だから、「日本人力士の優勝」は、栃東関以来6年ぶりに果たされていたのです。しかし、その当時そのような報道の仕方はなかったのではないでしょうか。「彼は日本人ではない」という想いが、日本人のこころの片隅にあるのではないでしょうか。

「日本出身の」という肩書き(?)がつくのは、自分の国・組織・グループ第一優先意識の表われのような気がします。それって、どこかの国の新大統領の意識に似てますね。他を排斥する感情が、私の中にあります。

(注)旭天鵬関の優勝をきっかけに、上記のようなことがなされ始めたわけではありません。ひとつの事例として挙げさせていただきました。いつの頃からそのような報道が為されるようになったのかは分りません。
それにしても、今日でも学業の場でハーフの子がいじめられるというニュースを聞くことがあります。子どもたちの現場で起ることは、大人社会で大人が為していることの投影です。親が、大人が、差別意識丸出しの会話をしているから、それが子どもにしみこんでしまいます。ハーフに対する偏見がありながら、オリンピックでハーフの方や、他国出身でも日本に帰化し日本代表として出場されている方には、「日本人」「日本代表」として大きな声援を送りますよね。そんな態度もにも違和感があります。元々、同じ人間、同じいのち。それなのに、自分を優位におきたい無意識の差別意識があります。

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