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2017年1月26日 (木)

見えるものの背景ではなく、見えなくされているものの背景に、声なき声があります

「日本出身」・・・あれ?どうして「日本人」って表記じゃないんだろう?疑問・違和感について、昨日書きました。

福島第一原発の事故により、横浜市に自主避難されたご家族のお子さんが、「賠償金もらってんだろ」と、同級生から遊興費として150万円を払わされていた問題。というか、教育委員会から「いじめという結論を導くのは難しい」と判断された問題。行政や学校は、処罰を恐れて「いじめ」とは言えないんですよね。横浜市長が謝罪しましたが、会見の口取りは、「表現の仕方が至らなかった」ことを詫びているように聞こえ、生徒やその親に対する謝罪には聞こえませんでした。どうしても、「いじめ」とは言いたくないのでしょう。「“いじめ”ではなく恐喝であり、立派な犯罪ですという結論に達しました」というのなら分りますが、そうではありません。150万円という金額に対する感覚が、かなり違うようです。

政府は、「共謀罪」を立法しようとしています。しかし、「共謀罪」では通りが悪いので、「テロ等準備罪」と言い換えて、法案の成立を狙っています。テロ行為を企てている組織には、実際に犯行を起こす前、話し合っていることが分っている段階で取り締まることができる、と。「オリンピック開催のためには、共謀罪の新設が必要不可欠」と言っています。でも、そのオリンピック・パラリンピックは、開催されれば東日本大震災の復興にもつながると、「アンダーコントロール」と放射能汚染をコントロールしていると豪語してまで獲得した日本開催の大会です。ということは、東日本大震災からの復興を持ちかけて、「共謀罪」の新設を企てていたかのように思えて仕方ありません。「テロ等準備罪」と言い換えていますが、「等」がくせ者です。「テロ」に対処するためならば「テロ準備罪」で良いのではないですか? まぁ「テロ」も広義なので、いろいろ理由を付けられて、しょっぴくつもりかもしれませんが。
他人事ではありません。何かしら理由を付けて、政府や権力を持つ方々が、気にくわない動きをする人々や組織を取り締まることができてしまいます。恐ろしい法律です。こんなこと書いている私も、捕まるかもしれません。
しかし、「共謀罪」が成立していない現代(いま)でも、政府にとって目の上のたんこぶとなっている人が微罪で捕まっています。現代でもそんなことができてしまうのに、「共謀罪」、いえ「テロ等準備罪」が法案化してしまったら、どれだけの人があらぬ罪で捕まるか分りません。

今日話したいことが見えなくなってしまいました。
現代(いま)、巷で耳にすることばたち・・・
「日本出身」・・・疑問に思うことがなければ誰もが気に留めない表現。でも、その背景には、人々が持つ差別意識・自分第一主義が見え隠れしています。
「いじめ」・・・「いじめ」は良くないことです。人々のその想いが集結して、「いじめ」をなくそうと努力が続いています。行政だって、学校だって、いじめを無くしたい想いがあることだと思います。で、厳しいルールが作られていきます。しかし、「いじめが発生した学校は処罰される」というルールでは、学校や行政は、今まで以上に「いじめ」を隠してしまいます。横浜の一件は、その表われではないでしょうか。「いじめは許さない!! いじめが起きた学校・先生には処罰を!!」と振りかざした正義が、かえって「いじめ」を隠蔽してしまいます。「いじめ」は、人と人とが関係を持てば、どこかで起こり得ることです。その前提で、「起きた場合のこと」を考えないと、無くすことばかりを正義としていると、今まで以上に苦しむ子どもたちを生み出してしまいます。過日、子どもたちの社会で起きていることは、大人社会の投影だと書きました。大人が学校の先生をバカにした会話をしていれば、子どもたちもそういう目で先生を見ます。大人が誰かの悪口を言えば、子どもたちも「あぁ、あの人はそんな人なんだ」と見下します。「いじめ」をなくしたいのならば、先ずは私が他者を見る目を変えなければいけません。ことば封じは、苦しむ人をも見えなくしてしまいます。
「共謀罪」→「テロ等準備罪」・・・ことばを言い換えても、その内実は同じ。でも、「オリンピック・パラリンピックのため」とか「国際社会から置いていかれないため」なんて大義名分を掲げられると、「そうですね、必要ですね、ぜひ作って下さい」なんて想いに刷り込まれていきませんか? ことばの言い換えによって、自分を利するものという意識が刷り込まれてしまいますが、そんなときって、自分は悪いことはしない、悪いことをする者は厳正に処罰されるべきだ!という正義に立ってしまっています。ことばの言い換えによる刃は、私を向いているのかもしれません。

ことばの言い換えや隠蔽。その背景に、見えなくされている「いのち」真実があるようと痛感しています。
新聞やテレビ・ネットのニュースを読み聞きする際、サラッと流してしまうのではなく、ちょっと立ち止まってみてください。「あれ?」「えっ!」と言った発見があります!

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