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2016年11月20日 (日)

空虚なことば

今年の都知事選の際、当時の小池候補が公約の中で「こども食堂の活用」を訴えたことに対し、以下のようにブログに書きました。

「子ども食堂」の活用を訴えてますが、公約として掲げるのは違うのではないでしょうか。「こども食堂」の存在は大きい。お腹いっぱい食べられない環境にある方々が満足に食事をできる場ですし、地域の方々のつながりも芽生えてきて、大切な場です。しかし、それは、政治・行政の怠慢によって生まれた格差・貧困にあえぐ方々を、「なんとかしなくては!」って、民間の方が立ち上がって始められたことです。日本の現状においては、「子ども食堂」はなくてはなりません。しかし、政治に携わる方が、はじめから「こども食堂」の活用推進を語るのは、無責任ではないかと思っています。

「こども食堂」が生まれた背景を考えてほしいなと思ったものです。
しかし、あらたに背景の見えていない方がいることが発覚しました。
「子供の未来応援国民運動」の1周年を記念して、内閣府が11月8日付で公表した「総理大臣 安倍晋三」の名入りの文書によると・・・

日本の未来を担うみなさんへ

こども食堂でともにテーブルを囲んでくれるおじさん、おばさん。

学校で分からなかった勉強を助けてくれるお兄さん、お姉さん。

あなたが助けを求めて一歩ふみだせば、そばで支え、その手を導いてくれる人が必ずいます。

あなたの未来を決めるのはあなた自身です。

あなたが興味をもったこと、好きなことに思い切りチャレンジしてください。

あなたが夢をかなえ、活躍することを、応援しています。

平成28年11月8日 内閣総理大臣 安倍晋三

というものです。
始めに読んだときは、安倍首相嫌いの人の創作だと思いました。だって、ここまで他人事調なメッセージを発しないだろう、発しようとする前に止めるブレーンがいるだろうと思ったからです。
しかし、本当に安倍首相のメッセージでした。

先日、子どもが通う小学校の学芸会があり、「裸の王様」の劇がありました。観ながら、誰かさんの姿と重ね合わせてしまいました。忠告してくれる人がいないということ、聞く耳を持たないということの悲劇を想いました。自分の思い通りにしようとしたら孤独になってしまいます。

そもそも「子供の未来応援国民運動」自体、子どもの貧困対策のために民間に寄付を募り、そして集まったお金をNPOなどに助成するというものでした。初めっから、政策として貧困対策をするつもりはないのですね。その大将が「日本の未来を担うみなさんへ」って・・・。
メッセージの空虚さがグサッと刺さりました。
安倍首相、「あなたが助けを求めて一歩ふみだせば、そばで支え、その手を導いてくれる人が必ずいます。」

自立とは、
自分ひとりの力で物事を成せるようになることではありません。
「助けてください」「手伝ってください」と言えること。
自分ひとりの力で物事を成していると思えているのならば、
それは自立ではなく、孤立。

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