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2014年6月27日 (金)

いなくならないあなたがいる

芦花公園駅近くにある「世田谷文学館」に行ってきた。
やっと「茨木のり子」展を見に行けた。
4月19日から開催  「近いからすぐ行ける!」なんて思っていたら、いつのまにか6月29日の最終日間近。
行けてよかった。

私が彼女(の作品)に会ったのは、
「自分の感受性くらい」

 ぱさぱさに乾いてゆく心を
 ひとのせいにはするな
 みずから水やりを怠っておいて

 気難しくなってきたのを
 友人のせいにはするな
 しなやかさを失ったのはどちらなのか

 苛立つのを
 近親のせいにはするな
 なにもかも下手だったのはわたくし

 初心消えかかるのを
 暮しのせいにはするな
 そもそもが ひよわな志にすぎなかった

 駄目なことの一切を
 時代のせいにはするな
 わずかに光る尊厳の放棄

 自分の感受性くらい
 自分で守れ
 ばかものよ


「ばかものよ」の響きが、いつも耳の底に残り、自分の感受性を忘れないようにしてきた。たいした感受性じゃないけれど、「自分はどう思うのか(感じるのか)」を忘れないように生きてきた。

「ことば」に答えなんてないんだよ
私はどう想うのか その作業をせずに、すぐに人に尋ねるのはやめようよ

彼女との最初の出会いが「自分の感受性くらい」だったものだから、「どんなに切れ味鋭い人なんだろう。気を抜いていたら、スパッとやられるぞ」と、心して彼女に会いに行った。

が、
なんて弱いんだろう
なんて優しいんだろう
なんて温かいんだろう

いつまでも先立たれたご主人を想う彼女

私の勝手な想像は、見事に覆された。
このやわらかなこころから、詩(ことば)が生み出されていたんだ

谷川俊太郎さんが、「いなくならないあなたがいる」と、親しみを込められる想いに、ちょっと触れた気がしました。
嬉しい出遇いでした。


茨木のり子展

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