聞法(出遇い)の旅
ご本山に足を運んだのは、大阪に用事があったから。
大阪教区の若手の会(難度会さん)が、「正信偈」のリレー発表会をされると聞き、どのような発表をされるのか、ぜひ その場に身を置きたくて、大阪へ行ってきました。
私が聴聞の席に加えていただいた 3月13日(水)は、「正信偈」の依釈段 七高僧のお話でした。
お一人の持ち時間 20分~25分で、9名の方がお話をされました。
全員の発表の内容が雑多にならないように、全員が共通の課題(語句の説明・現代語訳など)を成されたレジュメ集がキチンと用意されていました。手にしたときに、驚きでした。
皆さんがご自分のいただきをお話しされ、「正信偈」のお話に身を置かせていただき、身に染み入る5時間でした。
難度会の皆様、ありがとうございます。
発表会が終わって、夜8時前。宿を取っていなかった私。大阪の夜を楽しもうかとも思いましたが、明朝 ご本山(京都 東本願寺)の晨朝法要のご法話は、東京教区の本多雅人住職。聴聞に行こうと思い、京都に泊まることにしました。
携帯で宿を探し、予約して、いざ京都へ電車で移動。
京都に着き、京都駅地下通路を通り、ご本山前に出る出口へ。
階段を上ると、東京教区のF君が。
「やぁ、お待たせ!!」と声をかけると、ビックリした顔で、
「お待たせじゃないでしょ!! 何してるんですか!?」
と、立ち話。すると、ご本山でのお仕事を終えて帰宅途中のO君(以前、東京教務所に勤務)が通りかかり、
「何してるんですか!!」
と、また少し立ち話。久しぶりの顔合わせでした。
チェックインする頃には夜10時前。テレビでWBC(日本対オランダ)の試合を見て、お腹が空いていることに気付く。新幹線の中でお弁当を食べてから、何も食べていませんでした。夕飯を食べに、木屋町へ。
学生時代、大谷大学の近くにあった居酒屋と、同じ名前の居酒屋さんがありました。
「もう遅いけど、いい?」
「はい、大丈夫ですよ」
店内には、他に2組のお客さん。ビールと京都のおばんざいを注文し、店長と話す。
「このお店、前はここにはなかったよね。谷大のそばのお店にはよく行ったんだ」
聞くと、20年前(私が学生の頃)には京都に数店あったお店も、今では木屋町店のみ。店長さんは、大谷大学近くのお店の初代店長さんだったとのこと。
2組のお客さんも帰り、お客さんは私だけに。
「店長、仕事中でもお酒吞む?」と尋ねると
「はい」とのお返事。
「じゃぁ、生ビール1杯追加。一緒に吞みましょう」で、乾杯。
お店の名前の由来、お店の変遷の話、北大路周辺の話、大谷大学の話、木屋町界隈の移り変わりの話、京都の話
だし巻き玉子を作ってもらって、締め。思いがけず懐かしく、楽しい時間を過ごすことができました。
ホテルに戻って午前2時。晨朝法要は朝7時から。とりあえず寝ることに。
朝7時 快晴 ご本山へ
晨朝法要 堂内は、衣姿の若い人がたくさん 修練生でした。
本多雅人住職の法話を拝聴。
法要が終わって、移動がはじまると、東京教区の人・人・人…みんなは、ご本山の奉仕団であったり、職員であったり、でも、私がいる理由は、尋ねなければ分からない。
「何してるんですか?」
本多住職とも話せたけれど、やはり先ずは、
「何してるん?」 (結局、何度尋ねられただろう?)
晨朝法話で
「私は原発反対の立場に立っています。その上で、お話します。~自分の姿を見つめることなく、原発反対だと言っても、あるいは推進だと言っても、どっちも同じです」(ものすごく大雑把に書いています)
とお話をされました。
「反対も推進も、立場は違うけれど、やっていることは同じ」…日常の会話において、おしえに触れるご縁がない人にとって、「?」な話。しかし、おしえに触れ、「自分の姿を見つめること」によって、あらたに見えてくる道があります。
『これから おしえに生きていく修練生にとって、「?」な話だったかもしれない。でも、その「?」なところを、これからの自分の課題にしてもらえたらいいなと思うんだ』と、本多住職は仰っていました。
反対・推進、善・悪 等々、どっちが良い悪いと考えるのではなく、おしえをいただきながら自分の姿を見つめながら生きて行かれることを、願っておられました。南無阿弥陀仏
ホテルに戻り、チェックアウト そしてまたご本山へ。プラプラ歩いていると、
「これから参拝接待所でご法話がございます」と声をかけられました。で、参拝接待所へ。10名ほどの方と、一緒に聴聞させていただきました。参拝接待所でのご法話って、以前からありましたっけ? 知りませんでした。
午後から関西は天気が荒れるとのことだったので、早めに新幹線に乗りました。関西だけでなく。全国的に強い風の吹く一日でした。都内も、電車が止まっていましたが、なんとか帰れました。
ご法話(法座だけでなく、人との出遇いも含めて)にどっぷりつかった2日間でした。
きっかけをくださった難度会さん、「いってらっしゃい」と送り出してくれた家族、出遇った皆さん、そしておしえに感謝です。南無阿弥陀仏
もうひとつ 大きな出遇いが…それは 次にでも
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