« 一如のいたみ(全文) | トップページ | 法湯 »

2012年10月 4日 (木)

2012年10月のことば

Img032
機嫌が悪いのも、もとは全部 自分から出ている

太陽がまぶしかったから
暑い夏でしたね。体にとても負担がかかりました。すると、気持ちにも負荷がかかってしまいます。
愛おしい妻の、娘たちを叱る声に、可愛い娘たちの、耳に突き刺さるような泣き声・出かけるときのルーズな仕草・かがんだときにバッと抱きついてくる行為(腰痛持ちなので、とても恐ろしい行為なのです)に、苛立ちを感じてしまうこともありました。ちょっとしたことでムッとしたり、イライラしたり、自分で自分が嫌になるような、夏の暑さでした。
機嫌が悪くなることもあります。が、しかし、その機嫌の悪さの原因は何でしょう? 妻でしょうか? 娘でしょうか? いえ、違います。妻のせいでも、娘が引き起こしているのでもありません。自分で起こしているのです。自分から出てきている不機嫌さなのです。

こんなことがありました①
某ファストフード店で注文をしていると、隣のレジにご機嫌斜めなお客さんがいました。注文した品物がなかなか出てこないのです。「急いでいるんだから、早くしてよ!」と怒鳴っています。
急いでいるからファストフード店に入ったのでしょうが、急いでいるのは自分の都合です。それを店員さんに押し付けるのは迷惑な話です。
そんなに急いでいるのなら、コンビニで何か買うか、何も食べずに我慢すればいいのに。あぁ、お腹が空いてご機嫌斜めだったのか。
機嫌が悪いのは、すぐに品物が出てこないお店のせいではありません。自分の中から出てきているのです。

こんなことがありました②
今年の秋彼岸は、不安定な天気でしたね。でも、不安定な天気にもかかわらず、大勢の方がお寺参りにみえました。お彼岸には、天気が悪くても、用事があっても、多くの方々がなんとかしてお参りにみえます。当然、公共の交通機関も人でいっぱいですし、道路も渋滞します。車でみえる方は、普段の二倍三倍(それ以上)の時間をかけて、お寺に来られます。
数年前のお彼岸の出来事です。駐車場にたまたま私がいたのですが、渋滞に巻き込まれ、やっと寺に辿り着いた方が、車から降りるなり私に向かって「どうしてこんなに混んでいるんだ!」と怒鳴りました。まるで私が渋滞を作ったかのように。
車の渋滞や道行く人の多さに辟易としたことがある人は多いことでしょう。疲れる気持ち・イライラする気持ちは分かります。でも、この私自身が混雑を作っている張本人であることを忘れてはいけません。
渋滞にしろ、道が混んでいることにしろ、その混雑を作っている要因の一人は、「どうしてこんなに混んでるんだ!」と怒鳴ったあなたなのです。

子どもがいるから擁護するわけではありません
この夏、ネット上である論争が起こりました。「電車内でのベビーカーの利用について」です。電車内でのベビーカー利用について理解を求めるように、鉄道各社がポスターを掲示したところ、賛同されるどころか、ベビーカーの利用を非難する声が噴出しているのです。
そもそも、そのような啓発ポスターを作らなければいけない時点で、悲しい現実が浮き彫りになっているのですが、論争になるほどベビーカー利用に関する非難の声が挙がるとは思いませんでした。
もちろん、論争になるということは、ベビーカー利用者にも非があるからです。スペースを取るものですから、邪魔にもなります。通勤ラッシュ時に、広げたベビーカーで乗り込む親もいるそうです。その時間に乗らなければいけない理由があるのでしょうが、配慮が必要です。でも、渋滞の話でも書きましたが、ラッシュの要因は、ベビーカーだけでなく、そのときその車両にいる一人ひとりがラッシュの構成者です。ベビーカーだけを悪者にするのは筋違いです。
一方、ベビーカー利用者からは、専用車両を作ってほしいという声もあるそうですが、なんでも専用化してしまうと、譲り合いの気持ちや、他者(ひと)の力を必要とする人がいるという思いやりのこころが薄れてしまうのではないかと思います。だって、そういう人が目の前にいなくなってしまうのですから。それに、ベビーカー専用車両が出来てしまったら、「専用車両に乗れ!」と、怒鳴られてしまうことでしょう。
ベビーカー論争に限らず、自分以外の他者(ひと)がいるという思いやりが希薄です。悲しいです。

来た道なのに 行く道なのに
「子供叱るな 来た道だもの 年寄り笑うな 行く道だもの」という法語があります。
「子どもを大切に、お年寄りを大事に」というだけのことばではありません。私自身の姿を映し出したことばです。来た道なのに、行く道なのに、ベビーカー(子ども)を邪魔者扱いし、前を歩くお年寄りに「もたもた歩くな」などと言ってはいないでしょうか。
イライラ、むしゃくしゃ、機嫌が悪いことの原因を、他者のせいにしていませんか? 他者のせいにすれば簡単ですよね。勝手に不機嫌になっていればいいのですから。
誰にだって機嫌が悪いときはあります。それを無くす術はありません。機嫌悪くなったときは、落ち着くのを待つしかありません。でも、他者に原因があるのではなく、自分から出てきているものだということを忘れずに生きたいものです。
それにしても、余裕がないというか、自分さえ良ければいいというのか…機嫌が悪くなってしまいます。あぁ、これも自分から出たものでした。

   

掲示板 今月の人形
Dsc_0961

Dsc_0965
写真を撮っていたら、蜂が受粉しに飛んできました。花は芙蓉です。

« 一如のいたみ(全文) | トップページ | 法湯 »

コメント

おはようございます。
いつも読ませていただいております。

10月のことば、とても刺さりました。カッとしたり、イライラした気持ちで人に接したり…
あらためて、自分の未熟さとか不甲斐なさを痛感します。

いつも、心に響くことばをありがとうございます。
はじめてのコメントですが、感謝の気持ちをお伝えしたく、書き込ませていただきました。

☆makotoさん はじめまして コメントありがとうございます。
自分事としてお読みくださって、嬉しく感じます。
私も、イライラしたり、カッカしたりの日常を生きています。

思いつくままにしゃべっている(綴っている)だけですが、いつもお読みくださってありがとうございます。
これからもよろしくお願い致します。

西蓮寺住職の怒りは間接的に僕の所為です。
謝る事は出来ませんが、一様一様(いちよういちよう)です。
敬語なのは、かわいいからでは無く、真面目にみえるからです。
一度、願掛けをすると眠たく成りますが、直って自分に行為が跳ね返ります。
僕は、とうい未来の期末テストで頭がいっぱい。ロケットに夢がいっぱい。

☆ひろポピ
ドントマインド

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 一如のいたみ(全文) | トップページ | 法湯 »

フォト
2019年11月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
無料ブログはココログ