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2012年9月21日 (金)

一如のいたみ②

②思いを馳せるということ

彼女が亡くなられた次の日の読売新聞の朝刊「編集手帳」に、次のように書いてありました。

◆内戦の続くシリアで女性ジャーナリスト山本美香さんが取材中に銃撃を受けて死亡した◆痛ましい知らせにしばし瞑目し、こうべを垂れつつ、忸怩たる思いが胸をよぎらぬでもない。シリアの内戦では2万人以上の犠牲者が出たといわれる。その2万人にこれまで、<いのちをふたつもちしものなし>のまなざしを向けてきたか。日本人の命が奪われるのと同量の関心を払ってきたかと問われれば、身を省みて沈黙するのみである 〔「読売新聞」 2012年8月22日(水) 編集手帳 より〕
海外で事件事故や災害が起きた際、ニュースは日本人の安否について伝えます。 「この事件(事故・災害)による日本人の被害はありません」というように。 身内が海外にいる人にとって、有事の際の安否は気になるところです。安否の報道は必要です。しかし、身内が無事だから、日本人が被害に遭わなかったから“よかった”と胸をなで下ろしていい話ではありません。

「シリアの内戦では2万人以上の犠牲者が出たといわれる。その2万人にこれまで、日本人の命が奪われるのと同量の関心を払ってきたかと問われれば…身を省みて沈黙するのみである」

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