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2012年5月28日 (月)

何を聞いているのだろう。どこで聞いているのだろう。

2012年5月28日(月) 白骨の会(西蓮寺仏教青年会)
最近の白骨は、とくにテーマも設けず、参加者どうし 興味のあることを自由に話していました。
今月の白骨は、久しぶりにテーマを設けさせていただきました(発題形式にしました)。
テーマの題をつけるとしたら、“ことばと発言主との関係性について”とでもなりましょうか。

世にはさまざまなことばが溢れています。
このブログでもたくさんのことばを紹介してきましたし、門前に掲示したりもしています。
「いいことばですね」ということばばかりではなく、「納得できない」ということばもあることでしょう。
それは、人それぞれの受け止めですから、いろいろな受け止めがあります。
発題して聞きたかったことは、たとえば、罪を犯した人が残したことばについて。
ことばだけを取り上げれば、とてもこころに響くことばだったとします。しかし、そのことばが、罪を犯した人から出たことばであると分かったとき、ことばに感動した人も、途端に ことば までも否定するのではないでしょうか。

ことばだけに限らず、法話を聞くということにしても、「この先生は好きだから聞く」「この先生は嫌いだから聞かない」という選びをしてしまいがちです。

人間、好き嫌いがあるものです。それは否定できません。
でも、「好きだ」「嫌いだ」  「感動した」「けど、○○の ことば ならば受け入れられない」 という受け止めってどうなんだろう。おしえを他人事として聞いているような気がします。自分事として聞く、受け止める、自分を見つめるということが聞法ではないだろうか。
みなさんどう思います?

というような発題をしました。
久しぶりにテーマ設定をして話をしたので、話が大きくブレずに みんなで話すことができました。
フリートークもいいけれど、テーマ設定もいいなぁと、あらためて思いました。


(備忘)
西蓮寺では毎月1日貼り替えで、「ことば」を掲示しています。親鸞聖人のことば・先達のことば・外国の方のことば・他宗の方のことば・メディアを通して出会ったことば…こころに響いた ことば、自作のことば、いろいろなことばを掲示してきました。発言者がハッキリ分かっていることばは、その方の名前も明記しています。
さて、掲示することばについて、考えたことがあります。例えば、何らかの罪を犯した人が、とてもこころに響くことばを残していたとします。その方の名前を明記せずに、ことばだけを掲示したとします。おそらく、多くの方のこころに訴えかけるのではないかと思います。そこで「このことばは、○○さんのことばです」と明かしたときに、こころ打たれたあなたは、どのように反応しますか? がっかりするか、怒るか、感動したはずのことばを否定あうるのではないでしょうか。「名前を明記せず」と書きましたが、そんな作為的なことをせず、始めから名前を出した場合、「どうしてこんな人のことばを掲示するのですか?」という見方をするのではないでしょうか。罪を犯した事実はいけないことですが、その人がこころの底から発したことばまでも否定されるものではないと思います(もちろん、こころの底からの叫びなのか、上っ面だけのことばなのかは、本人にしか分かりませんが)。人間、誰しも懸命に生きています。だからこそ、苦に直面したときや失ったものの大切さに気付いたとき、何かしら感じ得たことを、ことばとして発するものだと思います。どのような人が発したことばであっても、ことばには、否定し得ない いのち が脈打っているのではないでしょうか。
ことばを掲示していると、いろいろな感想をいただきます。「いいことばですね」「感動しました」「力をもらいました」という感想ばかりではありません。「納得できない」
「(名前が明記してあって、)この人のことばは嫌いだ」ということも耳にします。掲示することばばかりではありません。法話の会にしても、「○○先生は好きだから聞く(××先生は嫌いだから聞かない)」という声を聞くこともあります。人間ですから当然好き嫌いも得手不得手もあります。ことばや法話に出遇い、好き嫌いで判断して終わりますか? 好き嫌いで判断する場合、他人事・客観的におしえを評価しているのでしょう。それとも、自分事として受け止め、考え、向かい合うのか。それが、納得できないことばであったとしても。おしえは、人を見るのではなく、自分を見つめるものです。おしえに触れるほど、おしえや他者に対する批評家・評論家になってはいないでしょうか。おしえは、私を映し出す鏡なのに。

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