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2012年1月14日 (土)

ことばの言い換え

カタログハウス発行の『通販生活』を定期購読しています。
「通販生活」という名の示すとおり、通信販売のカタログなのですが、内容はそれだけに留まりません。憲法9条・環境問題・原発についてなど、私たちの生活に直接する内容を取り上げています。決して一つの方向性を押し付けるものではなく、今、現に起きている問題・マスコミが取り上げない側面を取り上げ、一つの事柄に関して多方面の方々の声を取り上げ、紹介しています。私たち一人ひとりに、自分で考えることを促す内容になっていると思います。通販カタログとしても見応えがありますが、それ以外の面で、読み応えがあります。

『通販生活』が届きました。郵送の袋の裏に、「これって、原発再開のための造語でしょうか?」という見出しが書かれていました。
『通販生活』は、某テレビ局の某番組でCMを流しています。昨年暮れ、そのCMが、テレビ局の判断により流されないことがありました。内容は、「原発をやめるのか、再開するのか、国民投票によって決めましょう」という呼びかけのものでした。CMなので、その特集を『通販生活』でしています、という内容になっています。これが、テレビ局側が規制している“意見広告”に当たると判断され、CMとして流されることはありませんでした。
そのような呼びかけをされている『通販生活』の袋に、「これって、原発再開のための造語でしょうか?」という見出しがありました。内容は、言葉の言い換えをして、問題を見えなくしようとしている東京電力の体質を、「東京新聞」が問題提起しているというものです。たとえば、「原発の老朽化」を問う記者に対し、「高経年化につきましては…」と言い換えたり、「事故」とか「トラブル」とは言わずに、「事象」と言い続けている点などを挙げています。

さて、今日書こうとしていることは、「言葉の言い換えによって問題を見えなくしようとしている東京電力の体質」についてではありません。
袋を捨てようとしたときに、ふと裏面を見た妻が、その訴えかけに気付きました。それをきっかけにして、妻と私、ふたり仏教青年会(ふたり白骨)が始まりました。朝食時に、お互い思うところを語り合いました。
はじめは、「いつまでも ひどいことをしているなぁ」という感想から始まりましたが、我が身に問い返すと、“ことばの言い換え”は、私たち自身もしているものなのです。気にくわないことば・耳障りのよくない表現に対し、クレームを付け、呼び方を変える。たとえは出しませんが、そのことによって、ことばの持つ意味を見えなくしてしまっています。
“ことばの言い換え”は、私たちひとり一人の都合から生じます。東電側のことば言い換えも、『「事故」とは言わず、「事象」程度にしておいてくれよ』というこちら側の気持ちの反映(そんなことはないのですが)として受け止めることができます。
CMが流されなかったことも、原因は「意見広告だから」ではなく、「脱原発を訴えているから」というのが正直なところなのでしょう(そういう内容ではないのですが)。しかし、「原発の危うさをこれ以上聞かさないでくれ」という市民の声を受けたものとして、CMを流さなかった側面もあるかもしれません。テレビは、多数派の声の反映でもあります。「テレビ番組がくだらない」とか言うけれど、見る側が望むから、そういう番組になっているのです。でも、よく考えてみると、放映されているものから多数派の声を感じ取るのは容易だけれど、放映されなかったものから巷の声を読み取ることは難しい(というか、ほとんど不可能)ですね。
少し話がそれました。ふたり白骨の結論(結論というか、途中経過)は、「言葉の言い換えをするときというのは、嫌なことを伏せたい、物事の程度を小さめに言っておきたいなど、自分の想いが反映されている」でした。

ふたり白骨の日は、うち(西蓮寺)で副住職の会(通称アジャセの会)があり、その会においても、同じ内容で発題をさせていただきました。別の発題も考えていたのですが、当日の朝の旬の話題で、副住職どうし語り合いました。
『通販生活』…語り合いのきっかけとして活用させていただいています。

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