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2011年3月28日 (月)

親鸞さまがおわします⑭

【第14回 人は、笑顔の奥に、どんなに悲しいことがあったことでしょう】

源空(法然)上人の吉水の草庵には、多くの人々が集っていました。その中に、親鸞聖人の妻、恵信尼(えしんに)さまもいました。恵信尼さまは、京都の貴族・三善 為教(みよし ためのり)の息女と言われています。
  
源空上人の教え―苦悩を抱えて生きる衆生を、その苦悩のままに、阿弥陀如来はおすくいくださいます―を聞き続けられた善信(親鸞)と恵信尼。ひたむきに教えに聞き入られました。
   
善信は、初めて源空上人の草庵に来た頃に比べ、顔つきが柔和になってきました。しかしお顔つきが柔和になられたのは、源空上人の教えによって、それまで抱えていた苦悩が無くなったからではありません。苦悩を抱えるには、苦悩を抱えるにいたった縁があります。縁とは、良いことばかりではありません。私にとってつらいことも含めて縁なのです。いくつもの縁が重なり合って、今の私がある。そんな当たり前のことに目覚め、善信は初めて前を向いて歩き始めたのです。
  
いつの頃からでしょう。そのような善信の変化に気付いた恵信尼さまは、源空上人からいただいた教えを語り伝える善信の姿を、頼りとされます。
恵信尼さまは感じます。「この方の笑顔の奥には、 どれだけの悲しみ・葛藤があったことでしょう。この方をおすくいくださった阿弥陀如来の誓願を、私も頼りとして生きてまいります。南無阿弥陀仏」
    
親鸞聖人は、日本仏教史上初めて公に結婚した僧侶として言われています。当時の結婚は、夫が妻の家に入る形が主流でした。そして、想いが変われば他の女性の元へ行くことも、当時の慣わしとしては批判されるようなことはありませんでした。そのような時代性の中、聖人と恵信尼さまは、生涯を共にされます(晩年は別々に住まわれますが)。
お互いに観音菩薩(慈悲の象徴)の生まれ変わりであると述懐されていることからも、おふたりにとって、お互いの存在の大切さが伝わって来ます。

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