東京五組同朋大会 兼 親鸞聖人750回御遠忌お待ち受け法要
「東京五組同朋大会 兼 親鸞聖人750回御遠忌お待ち受け法要」の様子です。
6月中、ブログに宣伝記事をずっと載せておいて、報告をしていませんでしたね。遅くなりました。
2008年6月14日(土)、烏山 存明寺様を会場に東京五組同朋大会が開催されました。
宗祖親鸞聖人の750回御遠忌を2011年にお迎えします。御遠忌に向けての第一歩を踏み出そうという想いで、「お待ち受け法要」を厳修しました。当日は快晴に恵まれ、200名近くの同朋が集まりました。
【同朋大会実行委員長 存明寺 酒井義一住職 挨拶】
この同朋大会を、親鸞聖人は確かに生きているなぁと、求め続ける第一歩にしたいと思います。みなさん全員参加で、この法要を作り上げていきたいと思います。よろしくお願い致します。
【第1部 上田 紀行先生講演】
講題「がんばれ仏教! 日本社会の再生のために」
○日本は経済的不況じゃない、生きる意味の不況なんです。
絶望的な孤独感。神様や仏様がいるという感覚があれば、人間、決してひとりぼっちじゃないんです。大変な苦しみ・不幸の中にこそ、仏さまに会えるきっかけがあるのではないか。大変な苦しみ・不幸の中にこそ、我々が生きることの意味が隠されているのではないでしょうか。
○ダライ・ラマ法王と対談させていただきました。つらい境遇に置かれているのに、人を温かくするお顔をしていらっしゃるので、どうしてそんな笑顔でいられるのか尋ねました。
「私は今、大きな種を蒔いている自覚があります。チベットに帰ることや、チベットの独立は、私が生きているうちに果たせないかもしれない。しかし、平和が大切であり、慈悲が大切だということを説き続けています。困っている人をなんとかしたいと行動していれば、たとえ評価は得られなくても、私は生き甲斐を感じています。人間というのは、そうやって常に種を蒔いている存在なのです。過去に蒔いていた人がいるから、今につながり、今種を蒔いているからこそ、後の世につながるのです」
このように言われて、大きな衝撃を受けました。いのちのかけがえのなさを見失い、格差の中で生きている私たち。たとえ評価されることはなくても、種を蒔き続けたい。親鸞聖人の御遠忌をお迎えする750年の歩みとは、種を蒔き続けてきた歩みではないかと思うのです。今、私に至るまで種を蒔いてこられた方のご恩に感謝するとともに、これからの日本のために種を蒔き続けていこうという決心が、御遠忌を迎えるという志につながるのではないでしょうか。
(副住職ノートより)
【第2部 御遠忌お待ち受け法要】
30名程の僧侶による法要が勤まりました。この日に備え、3回の稽古を積んできました。
声明には響きがあります。おしえの ことばが身に沁み込んできます。
【第3部 落語 瀧川 鯉昇師匠】
演目「ちりとてちん」
落語は、お坊さんの説法から派生したものだと言われています。落語も法話も法要も、やはりライブが一番です。瀧川師匠、懇親会にもお付き合いいただきまして、ありがとうございます。
【私(同朋大会事務局長)の雑感】
早川義章住職(東京五組組長)が本年1月26日に還浄され、こころに穴が空いたようでした。気持ちのやり場に困りました。しかし、同朋大会の賑やかな雰囲気の中、そこには早川住職も、そして親鸞聖人も確かにいました。早川住職が蒔いていった種が、大輪の花を咲かせました。おしえが繋ぐ絆を、痛いほどに感じました。これからは私たちが種を蒔く番です。
事務局の悲しさで、大会を作り上げておきながら、本堂でゆっくりと会を味わうことはできませんでしたが、人が集まってワイワイするのって、いいなって感じました。
上田先生と瀧川師匠の組み合わせ、まったく何も考えずに、おふたりにお願いすることになりました。
ところが、大会当日になって、いろいろなご縁の重なりが発覚しました。
上田先生と落語家の春風亭小朝師匠は、いとこどうしだそうです。そして、瀧川師匠は元々春風亭一門に弟子入りされていたのですが、弟子入りしたときの兄弟子が小朝師匠だったそうです。小朝師匠に初めて稽古をつけてもらったときのネタを、懇親会で披露してくださいました。
それから、瀧川師匠が駆け出しの頃、お世話になっていた住職がいたそうです。その住職こそ、同朋大会の会場、存明寺の前住職、酒井現住職のお父さんです。「タイちゃん タイちゃん」とみんなが呼んでいるから、「ずっとタイなんとかさんというお名前だと思っていました」そうで、同朋大会の会場が存明寺と聞いても、酒井住職と聞いても、まったく分からなかったそうですが、お寺に来てみて分かったそうです。昔話も聞かせていただきました。
それから、上田先生は幼少の頃、久我山に住んでいて、存明寺の前も通ったことがあると、おっしゃっていました。
人と人とは、どこかでつながっているものだなぁと、あらためて感じました。
大切な場となった同朋大会でした。ご参加くださった皆様、お手伝いくださった皆様、ありがとうございます。
御遠忌に向けて、御遠忌が終わってからも、場を大切にしていきたいと思います。また次の場で、お会いしましょう。
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お役目ご苦労様でした。初めて参加させていただきましたが、大変楽しかった大会でした。ただ法に関しては、初めの東京教区宗務所長様のご挨拶に共感させていただきました。
投稿: やす | 2008年7月 4日 (金) 22:43
☆やすさんへ
同朋大会にご参加いただき、ありがとうございます。もっともっと仏に、法に、サンガに触れ合いたい。そういう想いを強く致しました。
これからもよろしくお願い致します。
投稿: かつ | 2008年7月 9日 (水) 00:02
本日はお土産付きの聞法会に参加させていただき、ありがとうございました。美味しかったです。
宿業! 難しいですネー。法話をされているかつさんのご苦労がヒシヒシと感じられました。「本能」「個性」「本願」と、さすが三人の先生方の説かれる教えには感嘆させられます。
投稿: やす | 2008年7月 9日 (水) 23:11
☆やすさんへ
聞法会へおでかけいただき、ありがとうございます。
「宿業」の話をすること、考え込んでいました。
伝えることばを持ち得ませんでした。
苦労を感じていただけただけでも嬉しいです。
「本能」「個性」「本願」…最近、先達のおことばに触れてなかったなぁと、反省・後悔しています。学びの歩みが止まっていたように思います。
投稿: かつ | 2008年7月11日 (金) 00:03