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2007年7月 1日 (日)

2007年7月のことば

  Dscf0460
  私を傷つけるのが人なら、
   私を支えるのも人
  私が傷つけるのが人なら、
   私が支えるのも人

共命鳥(ぐみょうちょう)をご存知ですか?
共命鳥は、胴体はひとつで頭がふたつ。共命鳥の容姿はとても美しく、誰もがほめたたえるほどです。

ひとつの胴体に頭がふたつある共命鳥は、容姿の美しさとは反対に、いつも喧嘩ばかりです。
「お前の容姿が気に入らない」
「お前さえいなければ、私だけがほめたたえられるはずなのに」
「お前さえいなければ、この美しさは私だけのものなのに」
お互い、相手が邪魔で仕方ありません。
   
「邪魔なあいつを殺してしまおう」
ある日、一方の鳥が決断し、もう一方の鳥の食事に毒を盛ります。そうとは知らない鳥は、毒入りの食事を食べてしまいます。鳥は苦しみ、死んでしまいました。
さて、頭はふたつと言っても胴体はひとつです。結局、毒を盛った方の鳥も苦しみ、死んでしまいました。
 
  ☆
  
共命鳥は、どこにいるのでしょうか? なにを伝えようとしているのでしょうか?
ひとつの胴体にふたつの頭。共命鳥は、場を同じくする仲間と共に生きている私の姿を表わしています。
親子・夫婦・兄弟・家族・学校・会社・地域…私の身の回りを見渡しても、かなりの数の共命鳥がいます。頭の数も、どんどん増えていきます。
地球だって共命鳥。地球温暖化が騒がれているけれど、「自分さえよければいい」の結果が、「自分を苦しめる」ことだと、やっと気が付いてきたようです。
たとえその規模は違っても、場を同じくするということは、そこには同じ根っこを生きる仲間がいるということ。誰もが、あらゆる生き物が、根っこでつながって生きています。誰かが傷つけば、その傷は私をも傷つけます。
  
 「あいつさえいなければ」
 「仲よしが集まれば、喧嘩もしないだろう」
 排除の思想と仲良しの思想
 相反する思想のようだけど
 どちらも結果は同じ
 めぐりめぐって自分を傷つける

     
        
私の中にも共命鳥はいます。
なにかあったとき、自問自答することはありませんか? 自分の中で、天使と悪魔が格闘することはありませんか?
つらいことと楽なこと。つらい道を選んだ方が、後々自分のためになると思っていても、目の前の楽に手を伸ばしてしまう。
  
 私の中に、ふたりの私。
 自分に厳しい私と、自分に甘い私。
 ふたりは、いつも喧嘩ばかり。
 だけど勝つのは、いつも自分に甘い私。
 その行く末は、
  さて、どうなることでしょう?
  
  
    
共命鳥。私と、もう一方の頭は阿弥陀さまかもしれない。
「生きよ 生きよ」と、常に呼びかける阿弥陀さま。しかし、その声が聞こえない私。常に呼びかけられているのに、常に迷い、常に淋しく生きている。

 私が私を生きないで、
 誰が私を生きるのか。
 阿弥陀さまの呼び声に、
 「南無阿弥陀仏」と応えるとき、
 私の眼前に、私を生かす道が現われる。
 
   
  ☆
   
共命鳥を譬えに、共に生きることの窮屈さ、大変さ、つらさを書き連ねましたが、反面、「私はひとりでは生きていない」事実を感じることもできます。
ふたつの頭のそれぞれが、もう一方の想いを必死で感じようとするとき、お互いを生かしあう「共に」の関係が生まれます。
 
   
Dscf0462
今月の人形は、石でできたカメの親子です。
大久保石材様よりいただきました。ありがとうございます。

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コメント

誰が私を生きるのか?
「南無阿弥陀仏」が聞こえるとき、
法蔵菩薩が私を生きてくださる。
だから私が本当に生死できる。

教えていただきました「東京聞光学舎」へ行って廣瀬先生のお話を聞かせていただきました。温厚な御尊顔と語り口に反して、浄土宗の法難についてのラディカルなお話でした。ちょうど私のホームページで「選択集」を読み始めていまして、私は「選択集」を日本仏教宗教改革としていただこうとしていましたので、私にとってはタイムリーな聞法をさせていただきました。詳細はお会いした時に。ありがとうございました。

☆やすさん こんばんは
「東京聞光学舎」行かれましたか!!
広瀬先生のお話の空間、幸せですよね。
今回参加できず残念でした。

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