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2006年1月17日 (火)

自己を斬る刃

他を批判する刃が自己を斬らないような批判は、批判の名に値しない。
真の批判は、批判されるものを、批判するものが我とする。

                       和田 稠「真宗を生きる」

和田先生が亡くなられて、あらためて本を読み返しています。
自分の今の姿を見透かされているような文言が次から次へと突き刺さってきます。

他を批判する刃が自己を斬らないような批判は、批判の名に値しない
「批判」って簡単なんですよ。「批判されるもの」に乗っかってしまえばいいのですから。
「批判するもの」は、批判することによって、正しいものをぶつけた気になってしまうけれど、結局は批判している自分に酔っているだけ。
自分の主張をしているようでいて、「批判されるもの」が主張していることを否定する形でしか自分の言いたいことを言い表せない。なにもない所で自分の主張をして、自分が「批判」されるのが怖いから。
周りで見ている者も、「批判するもの」が出てくると、なんだかワクワクしてしまう野次馬状態。自分が批判されるのは嫌だけど、誰かが批判されるのは、冷静に眺めていられる。
和田先生は、そういうものは本当の「批判」ではない、と。

真の批判は、批判されるものを、批判するものが我とする。
「批判するもの」が、「批判されるもの」こそ私なのだという眼を持ってこそ、真の批判である。
自分の考え方とは違う人間だと見下してものを言うのが「批判」ではない。自分が相手を批判することを通して、自分自身の考え方を見つめなおしてこそ「批判」と言えるのであると。

相手を斬るための「批判」ではない、自分自身を斬りつける“慙愧(ざんき…自身を恥じること)”の心があって初めて「批判」と言える。

「それだけの覚悟があって、もの申しているのか!!」
本を読み返していて、そんな声が聞こえてきました。

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コメント

明るく努めていても
まだまだ人見知りな自分がいます^^
嫌いな人を避けていたら
それで終わってしまうんですね。

好きだと思うのも、嫌いだと思うのも、映し鏡。自分の長所や短所に気づかせてくれてありがとうって、いつか心から、そう思えるようでありたいです・・・

かつさん、今度横須賀へ来られる機会があったら、声を掛けてくださいね!

こんにちは。
批判は確かに安易な表現方法ですね。真の批判とは自他ともに問題になる。返す言葉もございません。
そこで私が考えさせられたことを一つ記します。
かつさんが今回取り上げられたような言葉は、手垢のついたあらわしかたでいうならば、自分という存在を照らしだすはたらきをもったものです。真の批判であれば、その言葉は、私がいかに偽の批判しかできない者であるかが、どこまでもあきらかにされることになるのでしょう。
ところが、常々腑に落ちないのは、せっかく光のような言葉に触れても、それをたちまちのうちに手元にたぐりよせ、汚してしまう自分がいることなのです。簡単に言えば、真の批判ができるような者になろうとしているのです。偽の批判しかできない私を、真の批判を行使できる者に変えようとしているわけですね。これは完全に勘違いしているのではないかと思われます。
光を光と認識するのは、闇の中にいる者だけならば、私なぞはさしずめ闇の中から飛び出て光になろうっていうようなところで、それはつまり光を認識していないということになります。言葉をきちんと受け取ってない証拠です。
偽の批判しかできない自分をとことん自覚する。それができないと、結局は真の批判という言葉を武器に、偽の批判しかできない他人を切り刻むという、まさに究極の批判という名の自己主張になるのでしょうね。

☆一哉さん こんばんは
「人見知りな自分」
 …実は、私もなんです(誰ですか?笑ったのは!)

人って、自分の「映し鏡」なんですよね。
嫌な人がいたら、それは自分の嫌な姿が映し出されているから。
好きな人は、やっぱり自分の好きな姿が映し出されているのでしょうね。
自分を見るのが恥ずかしいから人見知りになるのかな。

横須賀は2年前に行ったきりですが、機会は作るもの。
連絡させていただきます♪

☆ケイスケさん こんばんは

和田先生からは、
「真宗を分からなくしているのは、我々真宗の僧侶なんです」ということを何度も指摘されました。

寺の新聞や、このブログで文章を書いていて、先生の ことば が胸に突き刺さります。「俺、間違ってんじゃねえか」って。
大きな宿題を遺して往かれました。

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